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2013年7月22日 (月)

雪辱、のはずの常磐線

2日目(7月20日)

昨年の今頃は、右腕の骨折もどきでギプスを巻いて唸っていた。その時にしようと思っていた旅行の雪辱編である。

また、いきなり2日目から始まっているが、前日の勤務の都合から、前夜夕方の内に撮影目的地のいわき辺りまで出ておいた。だからいきなり2日目からのスタートになるのである。こうすれば、2日目は朝から現地で行動できる。

そんな予定だったのだが、朝、ホテルで起きると鉛のように体が重い。脂汗も垂れてくる。9時43分の上りで高萩方面へ出る予定だったが、とても起きられる状態ではない。取り敢えずはフロントへ電話して、12時頃まで休ませて貰うように頼んだ。折角の半日早出はこれで潰されてしまった。

幸い昼には回復したので、ホテルを出て駅と反対方向へ向かう。撮影目的地へ赴くためである。

辿り着いた撮影地は、常磐線と磐越東線の分岐地点付近にある、道路陸橋。

Dscn5700

常磐線も見えるが、磐越東線もいい感じで見える。常磐線目当てで来たので、磐越東線の時間はわからない。結局、常磐線の写真だけ撮って引き上げるが、いつかまたここは来ようと思う。

因みに撮影地とした陸橋の付け根部分は

Dscn5701311

こんな状態にひび割れていた。一昨年の「3.11」の跡形ではと思うが、まだ地方ではこんな状況かとも思う。

撮影地付近は、いわき駅から25分程度かかる。幸い路線バスが頻発しているので、戻りはそれに乗る。新常磐交通のバスで、懐かしいツーステップの4つ折扉車が来る。が、扉は半分しか開かない。後で見たらドアの半分は

Dscn57024

こうして固定されていた。首都圏のお古らしいが、折角の広い扉を有効利用しないのは、あまりに勿体ない。

14時過ぎの列車で湯本へ上る。ここも駅付近に佳景ありとネットで見てきた。

撮影地の踏切にあった看板。

Dscn5703

「この付近にケーブルが埋めてあるので、矢鱈と掘らないで」の文字が書かれているのだが、実質、文字が焼けてしまって何も見えない。こうした看板は出来るだけ新しいものに付け替えるべきだろう。

ここで15時過ぎまで過ごし、まだ明るいから大津港駅辺りまで更に遡ってみる。「大津港」という限りは海が近いかと想像していたが、地図で見ると全然違う。それでも何とか撮れそうな場所はあるので、赴いてみた。

簡単に撮影を済ませ、空が曇って暗くなってきたから18時にいわきへ戻って、今日は終了。午前は勿体なかったが、竜頭蛇尾よりはマシかと自らを慰める。

3日目(7月21日)

「いわき」と言われると違和感を感じる。「平」と言われた方がすんなり受け入れられる。今の「いわき駅」が「平駅」から改められて20年近く経つというが、未だに私の頭の中では「平」の方が駅名としてすんなりと出てくる。

その、「いわき」を9時半に出発して下り方向へ向かう。現在「3.11」の影響で、常磐線は実質南北に分断されている。その南側の端が広野である。今日はその広野までの区間を撮ろうと思う。

途中の久ノ浜まで、列車は割と運転されている。そこから広野寄りが本日の第一ポイントになる。いわきを境に、常磐線は単線になる。それに合わせたかのように沿線もいわきから先はすっかんぴんになる。道路も線路も閑古鳥が鳴いているようだ。例の原発にも近付く。

第一撮影ポイントから見た風景。

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車通りも少なく、ポツネンとした辺りである。向こうに見えるのは、殊によると仮設住宅だろうか。

1時間以上待って撮った列車を後に、国道を駅へと戻る途中にこんな看板があった。

Dscn5713

つまり、自分が今歩いている場所は、あの時の津波で呑み込まれた地域なのだ。ちょっとお遊び気分が薄れる。

久ノ浜駅へ戻って暫く待ち、現在の実質上の終点・広野へ向かう。

広野は想像以上に「終点らしからぬ駅」だった。

Dscn5718

手前の線路は錆びているが、いつ電車が来てもおかしくない状態だ。電車が客扱いするのは2番線の反対側に設けられた仮ホームで、1番線と2番線の間に仮設のホームが作られている。ここが現在の全ての「終点」なのだ。1番線には

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こんな表示もある。鉢植えの花が却って痛々しい。

ホームから先の原ノ町(要は原発がある方面)を眺めると

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何事もないようにレールが延びている。これまた、いつ電車が走ってもおかしくない状態だ。でも向こうに見える2つの赤信号は、ほぼ暫くは、青に変わることはないだろう。
因みに煙突は広野の火力発電所。

暫く待って、上り電車で戻りにかかる。朝、来る時に、草野駅で651系が留置されているのを見た。

Dscn5708651

これらと絡めて、何か駅撮りが出来ないかと降り立ったのである。……が、降りたら

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いないじゃん!! どうやら昼間の内に、新しい留置先へでも向かったのらしい。殊によると今夜の鉄道ニュースなんかに「651系が疎開先移動」なんて記事が出ているかも知れない。

とまれ、空っぽでも降りてしまったからには仕方ない。駅の風景をあれこれ撮って、夕刻まで過ごした。

どうも今回の旅行は、不完全燃焼気味である。

4日目(7月22日)

今日はもう戻るだけである。但し普通に戻っては面白くないから、往路に特急で飛ばした常磐線部分を普通列車で戻ろうと考えてある。

朝はのんびり、9時43分の上りで「いわき」を発つ。501系、と言ってもお判りになり難いかと思うが

Dscn5750501

これでまずは勝田まで戻る。ご覧のように以前、京浜東北線などで活躍した209系に酷似しており、209系の交直両用ヴァージョンみたいなものだ。編成も10両。但し増備は少数に留まっており、水戸周辺の常磐線でしか見られない車両となっている。

ロングシートなので、つまんないなぁと思っている内に居眠りしていたようで、「次は勝田です」のアナウンスで飛び起きた。

勝田からは直流区間で言う231系に当たる、531系が走っているから、これのグリーン車でゆったり行きたい。仕様もないことだが、今回の旅に合わせて記念スイカも用意してある。

何をするかと言うと、グリーン車の自動精算システムでスイカにグリーン乗車情報を入れておき、

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グリーン車に乗ったら、天井の該当部分にスイカをタッチさせるだけでグリーン券を買わなくてもグリーン車に乗れるシステムである。

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緑ランプが点けば、車内検札も省略される。このシステムは随分前から採用されているが、東京偏重のスイカが嫌いで今までスイカを持たずにいた。今回偶々、上の絵柄のような記念スイカを入手したので、試してみたかったのである。常用しておられる方からすれば、アホじゃないかと言われても仕方ない。

こんなので車内であれこれ試しながらシステムを楽しんで、上野までやって来た。あとはフツーに新幹線で帰るだけである。

名古屋へ戻ったらどっぷり暑さに引き戻った。今までの3日間、向こうは最高気温が22~23度の世界だったのだ。人間、楽なことにはすぐに慣れるようであった。

それにしても、あまり雪辱を果たさなかった旅行であることも、ひしひしと感じていたりする。

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コメント

こちらを通過していたんですね。
そう言えばコメントで…

デジイチの具合はいかがでしたか?
恐らく、NIKONのフィルム一眼を愛用していたのですから、それほどの違和感は無い物と思われますが。
私の場合、ついついシャッターを押しすぎ恐ろしい枚数を撮ってしまいましたが、さぞ戻られてPCに取り込む時にビックリされたのでは?

成果の御報告お待ちしております。

投稿: suzuran6 | 2013年7月23日 (火) 16時28分

こんばんは。
お疲れ様でした。
廃休三昧で身体がだいぶ参っているようですね。
また、暑い名古屋に戻ってイヤになりますね~。

広野は国鉄末期に硬券入場券を買いに途中下車した事があります。
夕方助役が一人勤務で営業していて、事務室からの出入りの度に鍵をかけて面倒臭そうだったので、「いちいち面倒臭いね~」なんて言ったら、「いや~面倒臭いんだわ~」なんて言って、ずっと喋っていたのを思い出します。
震災の爪痕が生々しいですが、常磐線の一日も早い開通を望みます。

投稿: N市のT | 2013年7月23日 (火) 21時57分

こんばんは。
出撃お疲れさまです。
4枚折り戸の半分、すごい固定の仕方ですね〜
この手の扉はもともと半分だけ開くことが出来ましたよね。
それをここまでして固定するのには何か訳がありそうです。

常磐線といえば数年前に勝田〜ひたちなか海浜鉄道と乗車したのが懐かしいですね〜

投稿: vanagon714 | 2013年7月25日 (木) 22時03分

こんばんは
出撃お疲れさまでした。
震災からの復旧はまだまだかかりそうですね。
雑草の伸びた線路がちょっと痛々しく見えます。

一昨年だったか上京した際にグリーン車に乗りたいのと
Suicaタッチしたいのとで乗車し目的を果たしてきました。
普通列車にグリーン車、北海道では採算が取れずに無理でしょうね(笑)

投稿: kattsu-mqc | 2013年7月26日 (金) 22時26分

こんにちは。出撃お疲れ様でした。今回はグリーン車にも乗られたんですね。しかし、復興道半ばという様子はうかがえますね。
私も仕事で常磐線には時々乗りますが、土浦までなので、北側の方の
事情はよくわからずにいました。

ところで2枚目の写真ですが、この扉に固定されているベルトは元事業
者(O田急バス)時代から付いていたもので、扉が開く前からステップ
へ降りるのを防ぐためだと思われます。N市営バスにもかつて在籍して
いた中扉4枚折戸の車には、鎖が付いていましたがそれと同じ目的では
と思います。

あと記念Suica買われたんですね。私はSuicaは持っていないですが
明日大阪へ行くので、その時にICOCAを買うつもりです。

投稿: 東上線-副都心線一利用者 | 2013年7月27日 (土) 16時47分

>suzuran6さんへ
こんばんは。
そうです、通過しておりました。松戸を通ったので、209系1000番代も見ていた訳です。

実は今回はデジイチの勉強が間に合わず、今まで通りのフィルムカメラで出掛けています。時間がなくて中々デシイチを触る暇がなかったのです。今日は家の付近で何枚か試し撮りなどして、少し理解できて来ました。
また時間がかかりますが、後日成果をアップしたいと思います。

投稿: suzuran6さんへ | 2013年7月27日 (土) 21時55分

>N市のTさんへ
こんばんは。
ことほど然様に○廃の嵐で、大分バテているようです。何とか元気を取り戻さなくては。名古屋はより一層暑いので、お手上げ状態です。

広野に途中下車されたことがあったのですね。多分当時とは面影が変わっていると思いますが、一人の駅員さんで切り盛りしていた点は変わらないようです。大判入場券が売っていたので買ってきました。
震災の跡は2年経っても生々しいものがありました。全線開通は、どんな形で何年後に為されるのでしょうね。

投稿: N市のTさんへ | 2013年7月27日 (土) 22時06分

>vanagon714さんへ
こんばんは。
4枚折り戸の固定ですが、私も「かなりガチガチにやってあるなぁ」との印象を受けました。仰せのように何かの訳ありかと思われます。
私共の職場にもこのタイプがいた頃、「あれって半分だけ開けることができるらしいぞ」って話があったのですが、仲間内では誰も方法が判りませんでした。他社のバスでは簡単にそれが出来る車があったようです。

勝田といえば「ひたちなか」ですよね。今回は乗り継ぎ時間が15分しかなかったため観察の余裕がありませんでした。ローカル私鉄巡りでゆっくり見てみたい鉄道の一つです。

投稿: vanagon714さんへ | 2013年7月27日 (土) 22時17分

>kattsu-mqcさんへ
こんばんは。
あの震災が如何に大きなものだったかが、今更ながらに判ります。2年経ってもこの程度では、人間の微力さも感じます。
夏草が伸びている線路は、本当に痛々しい気持ちです。

スイカなどのタッチは何度やっても小気味いいですね。グリーン車の乗車精算システムは面白いので、一度やってみたかったのです。
道内の「uシート」で同じシステムを採用すると、経費削減に繋がりませんかねぇ。投資資金が上回ってしまうでしょうか。

投稿: kattsu-mqcさんへ | 2013年7月27日 (土) 22時27分

>東上線-副都心線一利用者さんへ
こんばんは。
同じ常磐線でも、かの地へ近付くと雰囲気が大幅に変わります。特にいわきから先は単線になりますから、尚のことです。

4枚折り戸のバス扉ですが、固定していたのは車のシートベルトでした。多分、以前の事業者で使われていたものとは異なると思います。降車客をステップに降ろさないためのものとは明らかに異なります。

偶々、記念Suicaが手に入りましたので、試してみました。全国10の事業者が共通化されましたから、一枚づつ買われるのも一興かと思います。

投稿: 東上線-副都心線一利用者さんへ | 2013年7月27日 (土) 22時39分

コん二ちハ。Tさんと言えN市の方は元気ですね。
被災地まで行かれたようで、私も仕事の関係で行きましたが、テレビで見るのとは受ける印象が全然違いますよね。…という私は携帯電話を紛失してここ数年で撮った記録がパーですよ。契約で本体だけ同じ物をやっと手にして、最初からやり直しです。

投稿: すーさん | 2013年8月 4日 (日) 14時47分

>すーさんへ
コんにちハ。
ここの所、仕事が忙しく、仕事の準備のために仕事を家に持ち帰る現状です。中々ブログも触れません。
何とか時間を作って常磐線の被災地近くまで行って来ました。確かに自分の目の前に「東日本大震災津波到達地域」とか看板があると、テレビで見たのとは全く違う恐ろしい印象を受けます。所詮テレビはテレビだと感じます。
ケータイ紛失の件は、痛い思いをされましたね。記録が消えてしまうのは辛いことです。私はケータイ歴は浅いですが、PCに関してはなるべく記録を媒体に移す機会を増やして、後悔のないように心がけています。

投稿: すーさんへ | 2013年8月 5日 (月) 22時31分

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