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2012年8月20日 (月)

115系身延線色と711系現行色

先日の愚記事、「頂き物の下敷き」で、115系の身延線色と現行の711系は非常に色合いも塗り分けも似ているのではないかと云ったコメントを頂いた。論より証拠、との言い方も少し可笑しいが、ともあれ両者を比較させてみようと思う。

まずは115系の身延線色 ↓

Img819115

続いて、711系の現行色 ↓

Img823711

こうして並べると、結構色々と異なる点も多いと気付かれるのではないだろうか。

色合いに関しては711系の方が明るい赤色で、所謂「紅色」に近い色との印象がある。一方115系は、元々が身延線の終点・甲府付近で作られるワインをイメージした塗装なので、少し紫に近い色合いになっているのがお判り頂けると思う。

また、白帯であるが、正面は両者ともほぼ同じ位置だと思うけれど、側面は運転席扉を境に若干下へずれているのが115系、そのままの位置で側面まで帯が回っているのが711系となるようだ。
また、運転席扉も含めて扉にも帯があるのが711系、逆に扉部分には帯が捲かれていないのが115系となる。

更に写真では判らないけれど、この白帯には決定的な違いがある。
711系の白帯はれっきとした塗装なのだが、115系の白帯は塩化ビニールテープを貼り付けてあるだけなのだ。115系の身延線色が登場したのは1981年で、当時の国鉄は塗装費用を安くするため塗装の簡易化に苦慮していた。その際、塗装せずに白帯が捲けるとの理由から、115系には塩ビテープが用いられたと云う経緯がある。

少し話題がずれるけれども、身延線の115系には特筆すべき電動車があったので、そのことも蛇足として書き加えておきたい。

身延線は旧私鉄を買収した路線と云うこともあって、トンネル断面が異常に低くなっている。通常、低断面トンネルへの対応はパンタ部分を低屋根にした800番代で対応しており、115系のモハ114にも800番代は存在する。

Img822114831

モハ114-831、小山→沼津→岡山と渡った車両で、パンタ部分だけは180mm低く製造されている。

ところが身延線では、800番代のパンタの低さでもまだ支障があった。それで、モハだけは低屋根(20mm)プラス狭小トンネル用パンタで対応し、2600番代と云う全く新しい番代区分が設けられた。

そのパンタ部分。

Img8201142600

20mmの違いなので800番代に比べると低屋根構造は判り難いが、パンタグラフはPS-23Aと呼ばれる低断面トンネル用のものが付けられている(のだそうだ)。

同車の車番表示。

Img8211142613

低断面トンネルに対応したモハであることを示した◆マークがモノを言っているように見えるが、これは私の僻目かも知れない。

正直、115系の番代区分などは非常に複雑多岐に亙って私もご説明しかねるので、あとは「Wikiって下さい」と言った方が手っ取り早いのだが、何しろ身延線にはこんな色と区分の115系が走っていたと、頭の片隅にでも置いて頂ければ幸甚である。

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国鉄・JR」カテゴリの記事

コメント

身延線とは、懐かしい。清水勤めていたときには、週末を名古屋で過ごした後、月曜日の朝は名古屋から清水の事務所に出勤していたのですが、静岡から清水までですが、「特急ワイドビューふじかわ」に乗っていました。そしてなぜか、外人さんがイッパイ乗ってるんです。私が利用した朝の8時頃の電車だけなのかもしれませんけどね、列車が静岡を出発するとすぐに停車駅の案内をするんです「鰍沢口」とか「下部温泉」とか言うんですが、いつも、外人さんが喜ぶような和風で風光明媚ないいところなんだろな~って想像してました。

投稿: 両口屋是清 | 2012年8月20日 (月) 23時29分

似ていると思っていた顔ですが、結構ちがいますね。
vanagon714さんの所にも書いたのですが、711系の場合にはモハの床下に雪切り室からのダクトが通って居る為に50㎜床が高くなっているんです。クハもそれに揃えている為に運転席が50㎜高くなっているんです…おでこの広さがはっきりとわかりますよね。
興味深い比較をありがとうございます。

投稿: suzuran6 | 2012年8月21日 (火) 17時43分

こんにちは。115と711ですが、ヘッドライトと並んで警笛の丸が無い分711の方が優しい顔に思います。モハ114-831の写真有り難う御座います。埼玉に来たばかりの頃世話になりました。それと一つ疑問なのですが、165系はモハ164-800で大丈夫だったでしょうか?大差あるとは思えないのですが…

投稿: すーさん | 2012年8月21日 (火) 18時23分

>両口屋是清さんへ
そうそう、私が清水まで押しかけたこともありましたね。
貴兄が清水へお勤めの時には、既にこのカラーの電車はなかったのですが、「ふじかわ」は当時と変わりませんね。そっかー、清水まで「ふじかわ」で出ておられていたんですね。
身延線は新幹線と並んで「マウント・フジ」が見られる路線なので、外人さんに人気があったのかも知れません。「鰍沢口」とか「下部温泉」って、聞いただけで情緒ありそうな駅名ですよね。下部温泉は実際に降りてみたこともありますが、しっとりした感じの落ち着いた温泉街と云う印象があります。

投稿: 両口屋是清さんへ | 2012年8月21日 (火) 21時18分

>suzuran6さんへ
折角皆様からコメントを頂いたので、それをヒントに記事をこしらえてみました。こうして比較してみると、結構差を感じられるのでは、と思います。
711系は、そうそうダクトがあるって何かの雑誌で読みました。50mmのことですが、正面もある程度表情に違いが出ますね。115系の方がのっぺりした感じに見えます。
「国鉄型」でも、微妙に違いがあるものですね。

投稿: suzuran6さんへ | 2012年8月21日 (火) 21時27分

>すーさんへ
こんばんは。
見比べてみると、結構、差があるものですね。タイフォンの存在も正面の表情に違いを加える要素になっています。丸が一個ある無しで、温和な表情に見えるのですから、人間の感覚も鋭いものだと思います。
モハ114-831は岡山へ行った際に偶然見かけて撮ってありました。撮影当時(1989年)は伯備線の関係で低屋根構造が必要なのかと勘違いしていました。それとは無関係みたいですね。
モハ164が何故800番代で可能だったのかは、調べてみましたが判りませんでした。パンタの低屋根はモハ114と同じで180mmなんですよね。ただ言えるのは、「パンタを折畳んだ際の架線からの距離」が250mm以上取れれば良い、とのことですから、急行として使われた165系は甲府か富士以外では線内でパンタを折畳む必要がなかった訳で、その辺りに何かヒントがあるのかも知れません。更に調べてみますので、暫くお時間を頂ければと思います。

投稿: すーさんへ | 2012年8月21日 (火) 22時11分

こんばんは。比較画像ありがとうございます。
こうして並べて見ると違いがよく分かりますね!
711は明らかに窓が高いようです。
というか床ごと高いので貫通扉もそのまま高いのですね。
側面は711がステップ付ですが50mm床が高いとのことで
たしかに乗るときの段差が大きいように感じます。
いつか比較できればと思うのですが711⇒721⇒731と
段差がどんどん低くなって733ではとうとうステップ無しに
なりました。
床が高くなる要因だった床下の風道がどうなったのか不思議ですね。

投稿: vanagon714 | 2012年8月21日 (火) 22時36分

こんばんは。
またまた貴重な写真ありがとうございます。
115と711の塗装は似ていますが、よ~く見ると違いがわかりますね。
身延線も旧型電車が走っていた頃にしか乗っていないので、しばらくびりに乗りに行きたいと思います。

投稿: N市のT | 2012年8月21日 (火) 22時45分

こんばんは
比較画像をありがとうございます。
わずかな高さの違いでも顔つきの印象が違いますね。
国鉄型といえどもこういった違いはあるんだとあらためて認識しました。

モハの低屋根に狭小トンネル用パンタを装備とはかなり狭いトンネルが存在していたと言うことですね。電化時期が新しい北海道ではちょっと想像が付かない感じです。

投稿: kattsu-mqc | 2012年8月22日 (水) 19時22分

>vanagon714さんへ
こんばんは。
並べてみると、色やラインの違いなどお判り頂けるかと思います。
私も正直申して、顔の表情がここまで違うとは思っていませんでした。例の「50mm」によって床より上のものは皆、吊り上った表情になっていますね。逆に115系はオデコがのっぺりした感じに見えます。
711に乗る時、入口の段差で「ああ、北海道」と思うことがよくあります。721でも段差はありますよね。731は実はあまり記憶にないのですが、記憶にないということは逆に段差を気にしていない証拠かも知れません。
そしてとうとう、733では段差無しですか! 風道は、ホント、どこへ行ってしまったのでしょう……? 色々な知恵が出されて、改良されていくのだなと思います。

投稿: vanagon714さんへ | 2012年8月23日 (木) 00時52分

>N市のTさんへ
こんばんは。
僅かなことですが、並べてみるとラインの違いなども鮮明になるかと……。
旧国時代の身延線とは、また古いお話になりますね。旧国を駆逐した115系も過去のものとなり、今は313の天下です。中々乗れる機会のない線だと思いますが、関東から戻られる際に中央線→甲府→特急「ふじかわ」→静岡→新幹線と乗り継がれると、乗車機会が出来ます。373の「ふじかわ」はボッタクリの感が否めないかも知れませんが、新幹線に乗って乗り継ぎ割引を摘要してもらえば、かなりその気持ちも薄れるものかと思います。

投稿: N市のTさんへ | 2012年8月23日 (木) 01時00分

>kattsu-mqcさんへ
こんばんは。
国鉄電車は皆、同じ顔と思っていたのですが、私も今回の写真を比較してみて「意外と表情が違うんだなぁ」と思いました。711の方がオデコの余分がなく、引き締まった感じに見えます。

身延線は国鉄線の中で最も低いパンタ折り畳み高さを要求された線だそうです。地上から3960mmが具体的数字です。旧国時代は皆、改造で身延線専用の高さにしていたそうです。全国共通の115系を投入するにあたり、当時最も折畳み高さの低いパンタのPS-23A型を装備しても、折畳み時の絶縁基準がクリアできなかったため、ああしたややこしい番台ができたようです。つまり、線内全体が狭小トンネルに合わせた高さで架線が張られているということらしいです。

投稿: kattsu-mqcさんへ | 2012年8月23日 (木) 01時13分

懐かしいですね。
キハ40ころから経費削減の塗色が増えましたね。先陣の身延線より遅れること3年後の1985年~だったと思いますが国鉄の統一標準色が相次いで変更されていきました。
身延線色も711も京急カラーと思いましたが,711の赤1号より身延線の方がより京急っぽいですね。

投稿: yrr03464 | 2012年8月23日 (木) 12時10分

>yrr03464さんへ
国鉄塗装も減ってきましたね。
気動車の単色塗装は、確か1976年頃に相模線で試験導入され、結果が良かったためキハ40系に及んだと聞きました。
仰せの1985年頃には、広島地区の115系にもローカルカラーが出ましたね(現在、瀬戸内色と呼ばれている塗装です)。この辺りを契機に、ローカルカラーが増えて行きましたね。
色合いを比べると、身延線色の方が京急により似ていると思います。赤でも少しダーク調の赤ですものね。

投稿: yrr03464さんへ | 2012年8月24日 (金) 21時13分

こんばんは。
おじゃまします。
想像の上では、双方とも確かに似ているのかなと思いましたが、こうして画像を並べてみるとけっこう違うものですね。
塩化ビニールによるストライプは119系にも採用された際、後に虫食いの様に悪戯で剥がされていた酷い姿が雑誌「鉄道ファン」でも紹介されていたのが強烈な印象でした。
とても貴重な画像を見ることが出来ました。ありがとうございます。

投稿: レッドライン | 2012年8月27日 (月) 01時25分

>レッドラインさんへ
こんばんは。お越し頂き有難うございます。
私は先に身延線色を見ていましたので、87年3月に東室蘭で初めて711系の現行色を見た時、「紅色っぽい塗装になったな」と思いました。
身延線の写真は古いものですから、自分の記憶や過去のプリントを元に若干の色補正を加えています。それにしても並べてみると、結構違いがありますよね。
塩ビの帯シールは、仰せのように119系で散々なことになってしまいました。115系はどういう訳か塩ビと気付かれなかったらしく、悪戯されなかったのが救いかと思います。

投稿: レッドラインさんへ | 2012年8月27日 (月) 22時31分

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