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2010年6月 6日 (日)

石北線下心アリ旅行(6・7日目/帰路等)

6日目(6月5日)

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バスの転回場とJR車両の留置線が望めるホテルの部屋も、今日が最後である。

今から直ぐに戻りにかかるのではないが、ともあれ今晩はここの部屋へ戻ってこない。

大体いつも、長い休みを取って旅行する場合、私は最後の日を「乗り鉄」に捧げることにしている。今回もその例に漏れずで予定を組んだ。その為、少々他人様にご迷惑をお掛けすることにもなってしまっているが、ともあれ順を追って書いて行こう。

朝は8時10分発の普通列車・岩見沢行きで滝川まで行く。滝川へ8時56分に着く。

滝川では既にこんな看板が待っている。

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「鉄」の間で有名になっている、滝川始発9時37分の鈍行列車・釧路行きに、程よい時間に着けるのだ。土日は、この列車に、わざわざ国鉄色に戻したキハ40を使うと鉄道ニュースなどに書いてあった。

どう云うスジで?と、半分期待していたら、向こうの留置線から別に何の変わりもない北海道カラーのキハが、構内を走り始める姿が見えた。朱色なら記念写真の一つも撮るのだが、少し意気消沈する。

だが、「長距離鈍行」の言葉の響きは大好きだ。自分の都合で、この列車には帯広までしか乗れないが、それでも4時間以上同じ列車に揺られ続けることが出来る。

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滝川でこのサボを拝めるのは、有難いことと言わねばなるまい。

発車して次の東滝川で、早々と「交換列車待ち合わせのため、4分停車します」とアナウンスが入る。これが、鈍行列車の醍醐味だ。こう云うのを嬉しく感じるのは、かなり重症の鉄道マニアと言わねばならんだろう。

赤平、芦別と、私がよくお邪魔するブログでお馴染みの地名がアナウンスされる。私は運炭列車が華やかなりし頃を知らないから、草木が生えた構内を眺めて、ここにそんな長編成の貨車がいたのかなぁと感じ入るだけである。

富良野で、後部に一両増結する関係もあり、20分停車。ホームへ出て手足を伸ばし、缶コーヒーを買ったりする。

しばらく行くと

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こんな駅がある。名古屋にも全く同名の駅が存在する。名古屋の金山は、繁華街にある賑やかな駅だが、こちらの金山はひっそりしていて、乗降客はなかった。

落合を過ぎると、狩勝の峠越えにかかる。トンネルまでエンジン全開で登り、トンネルを出て十勝平野が見えると、ディーゼルエンジンが急に静かになる。次の新得駅まで、約28キロの間、駅は存在しない。人里稀な地帯で、熊がよく出るとの話も聞いている。熊こそいなかったが、途中でエゾシカを避けるためだろうか、一度急ブレーキと共にタイフォンが鳴った。

峠を越した新得駅で、一息つくように4分の停車。その間に気付いたのだが、同じ列車でも先程の写真と反対側のサボは

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ローマ字標記が無く、白ペンキで潰した文字が覗いている。快速の「狩勝」で使っていた古いサボだろう。国鉄時代はサボは粗末に扱われたものも多いと聞くが、民営化された今となっては、これも大切に使う貴重な財産なのだ。

新得からも少しく停車しながら、1時間ばかりで帯広に着く。この列車は帯広で32分停車する。その間に、先行の鈍行・池田行きが4分接続で発車する。私はその池田行きに乗り換えないと、後々の予定に響くので、乗り換えざるを得ない。乗り換えた列車も、国鉄カラーにはなっていなかった。白ボウズも見れなかったし、どうも今回の旅行、車両関係に関しては、あまりツキがないようだ。

池田へは14時23分着。私の使う周遊きっぷだとこの辺りは乗り放題なので、少しでも東へ移動しておいた。

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この写真を出しておけば、池田へ来た証にはなるだろう。

ここからは14時37分発の特急で、一気に札幌へ行く。札幌では、vanagon714さんとWさんが待っていて下さるはずなのだ。夕刻からはお二人と、一献する予定になっている。これが下心(その3)で、これだけ下心の多い旅行もそうなかろうと、自分ながらに思う。

札幌へと急ぐ私の気持ちを察するかのように、石勝線の山中の信号所で列車が停まり、車掌が「列車の故障が見つかりましたので、少々停車します」と言った。私ゃ、グレるぞ。

幸い、大きな故障ではなかったようで、8分遅れで山の中から脱出を始めた。お二人には「南千歳を出た段階で、遅れ等なければ特に連絡はしません」と伝えてあるので、南千歳到着と共に慌ててメールをする。

メールの送信と共にWさんからのメールが受信され、「vanagonさんも少し遅れるようです。この地図の場所で待っています」と地図の写メが送られてきた。後で聞くと、それはvanagonさんが、Wさん用に書いた地図だとのことだった。vanagonさん曰く「名古屋のおさかなが判って、何で札幌のWさんが判んないのだ……」というような、簡単な待ち合わせ場所だったのである。
この話は、暫くの間、私たちの間で揶揄の話題となりそうである。面白いなぁ。

ともあれ、列車の遅れもある程度縮まり、vanagonさんも間に合われて、3人揃って、1月に渡道した際に訪れた駅近くのお店へ伺う。

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ひっそりとしたお店なので、写真もちょっと控えめの大きさにしておいた。大都会・札幌の駅から徒歩10分程度に、こんなお店があることは、私自身も信じられない。

北海道と内地の違いとか、鉄関係の話とか、話題は尽きないみたいな4時間だった。考えてみれば、私もvanagon714さんとは、昨年5月にお会いしたのが初めてである。Wさんに至っては、今年の1月の渡道時にお会いしたばかりだ。それでも、ブログの存在がネットワークになって話が弾むのだから、縁(えにし)とは不思議なのものだと思う。

何しろ、お二方には大変楽しい時間を提供して頂いた。この場を借りて、再度、厚く御礼申し上げる次第である。

7日目(6月6日)

話の行きがかり上、日にちが変わったことにしたが、まだ日にちは変わっていない。私は22時ちょうど発の青森行急行「はまなす」を今回の離道の手段として選んだが、これにも下心があるのだ。下心(その4)である。

vanagon714さんとWさんにはホームでまでお見送り頂いた。「はまなす」がもう1時間遅い発車だったら、私はもう1時間余分に、お二方と話が出来たのに……と思ったものだ。

どちらにしても、いつかは帰らなければならない。「はまなす」が新札幌を出た辺りでお二人にメールを送り、歯を磨いたらすぐに横になった。

函館で時間調整の停車と、青函トンネルの轟音で、2回、目が覚めたように思うけれど、寝巻きから着替え始めたのは、5時15分頃の車掌の「只今、定刻通りの運転をしております」のアナウンスだった。

青森へ5時39分の定刻着。昨年の5月には、ここから普通列車ばかりを乗り継いで、その日の内に東京へ到着できることを自ら人体実験してみた。そのスタートは、青森を6時10分に出る八戸行きのディーゼル列車である。

今回もそれに乗る。但し、今回は八戸まで乗ったら、それで目的は終了する。

今年の12月に、東北新幹線が新青森まで延伸されることと、青森~八戸間のJR東北本線が「青い森鉄道」に転換されることは既に決まってしまった話である。私が今年中に青森へ赴く機会は、ちょっと持てそうにない。だから、JR好きな私としては「青森~八戸をJR東北本線として乗る」のは、これが最後になりそうなのだ。最後くらいは鈍行でゆっくり乗り通したい。

そう云う下心があって、北海道から離れるのに便利な「北斗星」などを使わずに、「はまなす」を選択したのであった。

この区間は、7~8年前の冬に撮影はしてある。その時のことを一つ一つ思い出しながら、「最後の東北本線」を乗ってみた。矢田前、狩場沢、上北町……。私にとっては、降りたことのある駅は、何らかの思い出として心に残っている。

「おらが町に新幹線を」。気持ちは判らないでもないけれど、その代償として、在来の東北本線は、JRから切り離されて、不便な鉄道に様変わりする。

昨日の宴会で精力を使い果たしたので(愚)、デジカメで東北本線の写真を撮っていない。だから、文章だけのご報告になってしまうが、一つ一つの駅を大切にする気持ちを、私は持ち続けたいと思うのである。鉄路として存続はするものの、結局は新幹線のために、のんびりする手段を奪われるのは残念極まりない話である。

リンクを組んで頂いている「N市のTさんのブログ」のコメントで、ある方が、「今の日本は何か大切な物を置き忘れていますよね」と書いておられた。私が思うのは、その言葉通りのことなのだ。速さだけを求める旅行を私は好まない。

北海道は、時間をかけて行くからこそ、遠い所だとの実感が湧くのである。

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コメント

長旅&出撃お疲れ様でした。
また楽しい時間を共有させていただきありがとうございました。

私も一度は「はまなす」で青森上陸を果たしてみたいです。
あとは青函フェリーで連絡船の頃を思い出してみたいなあと思います。
仰るとおり速く移動することだけが「旅」ではありませんよね。
新幹線N700など快適そのもので素晴らしいなあと思うのですが、
速すぎて景色を楽しめません。
おさかなさんのように移動に時間をかけ、その土地の景色や匂いを感じながら
のんびり旅をするのはいいなあと思いますね~(^^)

投稿: vanagon714 | 2010年6月 6日 (日) 22時47分

>vanagon714さんへ
大変楽しい時間、4時間がああも短く思えたのは、久し振りのことでした。多謝、多謝、であります。
現在では「はまなす」が、青函夜行便のような役割を果たしているように思いますが、それでも「起終点」が札幌に様変わりしてしまっていますから、便利なような、ちょっと残念なような、複雑な気持ちです。
青函をフェリーで旅するのは、今の時代、最高の贅沢だろうなと思います。
でも、曲がりなりにも青函航路経験者として、私ももう一度船で渡る贅沢をしてみたいと思っています。
青函航路に比べたら、新幹線の「はやて」では、目が回りそうになりました(笑)。

投稿: vanagon714さんへ | 2010年6月 6日 (日) 23時01分

下心いっぱいの?長旅お疲れ様でした。

vanagonさんに地図を書いていただいたのが、おさかなさんとの連絡にも使えてWとしては、ナイスアイデアだったのですが(^O^)
確かに地元人としては面目ない…(^_^;)
突っ込みどころ満載です(>_<) まぁWはこんな感じのおっちょこちょいです

無事にN市に戻られて何よりです。
またH海道にいらっしゃるのを楽しみにしてます(^o^)/

投稿: W | 2010年6月 6日 (日) 23時09分

>Wさんへ
下心、俗に言う「スケベ心」は、旅を楽しくしてくれるものだと思います。下心があるから、それに期待しながら旅が続けられる。下心があるから、行く先々がより一層楽しい場所に思える。そう云うものなのではないでしょうか。

あの地図、確かにvanagon714さんが居られなければ、私も絶対の自信があった訳ではありません。でも、vanagon714さんが呟かれたのには、何か笑いがこみ上げてしまいました。
私はたまたま、東改札口の辺りには馴染みがあって、ある程度の店などの配置を覚えていました。なので、より一層、面白味を感じたのでもありました。

お蔭様で、最後の晩に盛り上がったので、楽しい印象が焼き付いています。今回は戻りの列車でケータイに邪魔されることなく、慌しいながらもいい思い出が出来たと思っています。
またの機会が持てることを、楽しみにしております。

投稿: Wさんへ | 2010年6月 6日 (日) 23時24分

長旅お疲れ様でしたtrain
後半天候には恵まれませんでしたが、楽しい飲み会があり良かったですねheart02
私も帰省の際にはtrainではなく、のんびりtrainで行きたいですpaper


投稿: N市のT | 2010年6月 7日 (月) 10時13分

airplaneではなくtrain」の間違いですweep
よろしくお願いしますheart01heart04

投稿: N市のT | 2010年6月 7日 (月) 10時17分

おかえりなさい。んっ?通り過ぎてゆかれましたね。
そのうち私も仲間に入れてください。
しかし、しろボウズに会えなかったとの事ちょっと残念ですね。
こうなったら是非、Nゲージでお会いしてみては?
箱から出してはニヤノヤと眺めるのもいいですよhappy01

投稿: suzuran6 | 2010年6月 7日 (月) 10時22分

>N市のTさんへ
私は北海道へ行っても、実家がある訳でもなし、単なる旅行者に過ぎません。
その分、何が何でも「往きでも帰りでも楽しみたい」との思い入れが強いのだと思います。
結果として、一度として国内ではairplaneを使ったことがありません。
折角行くのだから、いつでも帰る場所があるのではないのだから、本州を離れる時は気合いを入れてしまいますね。
天気だけはどうしようもないですけれど、ちょっと残念の気分は否めません。

投稿: N市のTさんへ | 2010年6月 7日 (月) 22時34分

>suzuran6さんへ
下心があり過ぎて、白ボウズ君には逃げられてしまったようです。
模型……今のところ実物集めに奔走しており、模型まで手が回らないのが実情です。特に主流のNゲージはゼロからのスタートになってしまいますし……。
4月・5月・6月と、立て続けに東京を通り過ぎてしまいました。東京はこの頃、気が向かなくなってしまいました。3~4年前までは「東京」を撮るのが面白くてたまらなかった時期もあるのですけれど。
やはり、最後は皆様の地元のS幌へ大集合、が一番楽しいように思います。

投稿: suzuran6さんへ | 2010年6月 7日 (月) 22時42分

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