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2009年12月 3日 (木)

非常ドアコックの形状比べ

Dscn5410

先日、同じ職場のY君のブログを拝見してちょっと思うことがあったので、私も記事にしてみることにする。

公共の交通機関は、大抵の場合ドアを空気圧で開閉している。タクシーとか小さい車は別である。何れにせよ、ドア開閉の最終スイッチは乗務員が操作するものだから、一般の方が手にされる機会は少ないと思う。
それゆえに、何かあった時、つまり非常時にはお客様の側でドアの空気圧を抜いて、手動でドアを開け閉めできる「非常コック」がついている。普段は上の写真のような状態になっていて、興味のない方なら余り存在自体も気付かれないかも知れない。

お客様を乗せた状態であのコックを扱うような時は、まさしく「非常時」に限られ、その名の通り「非常コック」なのだけれど、お客様を扱っていないで車庫にいる時には、あの非常コックは別段「非常用」でも何でもない。

私たちのバスの場合で言うと、扉スイッチが「閉」になっていたりして、車内清掃の係の方が車内に入れない時は、あのコックによってドアの開閉をしている。車庫にいる場合に限っては非常用とは言えないのが、私たちの本音の部分である。

あまり詳しく書きすぎて車庫荒らしの参考になってしまってはいけないので、詳細は端折るけれど、あの扉の中にある当の「非常コック」そのものの形状を車両の年代順に3パターンご覧頂こうと思う。

Dscn54133

これがパターンその1。最も古いタイプのコックである。私が知る限りでは、昭和40年代のバスでもこの形状になっていた。

Dscn54122

これがパターン2。平成11・12年度に納入された日野車の中扉(4枚折戸)に限ってこの形状である。

Dscn54111

そしてこれがパターン3。最近のノンステップバスはメーカーに拠らずこの形状が殆どだ。

何れも赤色に塗られた部分を手前に引くことで、扉の空気圧が抜かれ、手動での開閉が可能になる。

それはいいのだが、この3つの形状のコックにも「引き易い」ものと「引き難い」ものがある。日野車に乗っておられる方ならお感じだろうが、「パターン2」のコックが最も扱い難い。大変硬くて、成人男性の力でも引いたり押したりが、し難いのだ。正直言って、あまり「非常コック」としての役割も果たさないのではないかと思われる。それぐらい力が要る。

最新型の「パターン3」は、その点やはり扱い易く、3つの中ではこれが一番いいと思っている。「パターン1」でも比較的扱い易いけれど、日常的に使用するものではないので、これも硬くて扱い難くなることはある。だが、「パターン2」に比べれば余程マシだ。

日野以外で「パターン2」の形状の非常コックを持つものがあるかどうか私は知らないけれど、先程書いたようにあれは扱い難い。何故「非常用」のものに、あんな扱い難い形状のものを採用してしまったのかとさえ思う。扱い難いから、2年限りであの形のものはなくなったのだろうか。

まあ、あくまで「非常用」の話だから、お客様には極力関係なくあって欲しい。ただ、蓋を開けると車種によって形状が違いますよと、そんな程度のことは頭に入れておいて頂いても損にはならないと思う。

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バス・仕事」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
私たち乗客からはめったにお目にかかれない部分ですね。
形状の違いは興味深いです。
写真を拝見しただけだと回したり引いたりと操作方法がまちまちなのかと思いました。
全て引いて操作するのであれば使いやすい形状が一番ですね~
2番目の形状はオイルのレベルゲージのようですね。

投稿: vanagon714 | 2009年12月 3日 (木) 23時52分

>vanagon714さんへ
こんばんは。
折角バスの乗務員をしているので、こんな「ヒミツ」の部分もネタにしてみました。

さておき、そうですね、仰るように「パターン3」などはクルクル回すものかなと勘違いされても仕方ない形状ですね。写真の撮り方も少々不適切だったかも知れません。その点はお詫び申し上げます。
その「パターン3」は、コックが握りやすく、大変、工夫の跡がみられるなと思います。バス関係者からの意見も参考にして考案されたのだと思います。

パターン2、言われてみればオイルレベルゲージに似ていますね。実際には、引くべき棒の直径が1cm弱くらいあって、指1本を引っかけるのには太すぎるし、2本以上の指では先端の円内に入り切りません。
本当に扱いに困る代物なのです。

投稿: vanagon714さんへ | 2009年12月 4日 (金) 22時07分

鉄道車両の場合、ドア付近で立ッたまましばらく乗っていつ事が多く、非常ドアコック付近はじっくりと見たことがありますが‥。
ふと、日常的にバスで使用している光景を思い出しました。
羽田空港の、搭乗口~飛行機へのバスです。搭乗ゲートに付け、乗客を乗せ、出発までの間に必ず「非常用」のコックを引き「プシュー」運転手が下車、ドアを閉め、(点検?何をしているのかはわかりません)しばらく経ってドアを手で開け乗車してきます。
ぜんぜん、非常ではありません‥。

投稿: suzuran6 | 2009年12月 5日 (土) 08時34分

バスの中で気持ちよくお休みしていると、掃除のおばさんが「プシュ~ッ」と非常コックを操作して入って来ますね。

昔、SL撮影の際西の里と常紋の信号場で降りる時、車掌がキハ22の非常コックを操作してドアを開けました。

投稿: N市のT | 2009年12月 5日 (土) 17時04分

>suzuran6さんへ
羽田空港のバス、運転手氏が何をされているのか判りませんが、「非常用」でないことはかなり明白ですね。
私たちのような、一般路線バスだと車外の窓際から自動扉の開閉レバーが簡単に操作できますが、運転席が高く扉開閉レバーが窓際にない観光タイプのバスだと、車外から扉の開閉がし難いとの事情もあるのかもしれません。
何れにしても、「非常用」とは名ばかりの現実が、バスオタクしていると結構判りますね。

投稿: suzuran6さんへ | 2009年12月 5日 (土) 18時24分

>N市のTさんへ
そうそう、今はワンマン清掃が簡略化されて掃除のおばさんが車内へ来る機会が減りましたが、担当車制の頃は私もよく“安眠妨害(?)”されたものでした(笑)。
いつぞやは爆睡していておばさんの侵入に気付かず、私の横で箒を落とした音で飛び起きたことがありました。あの時はおばさんと二人で大笑いしました。

信号所でのドア扱い、常紋は時刻表にも乗っていた時代がありますから正規のドア扱いでもいいと思いますが、西の里は本来客扱いをする信号所でないので、非常コックでこっそりということかも知れませんね。
何れにしても人情味を感じる車掌さんですね。

投稿: N市のTさんへ | 2009年12月 5日 (土) 18時35分

昔小田急の電車が箱根登山鉄道の風祭駅で客扱いをする時にホームが短いため非常用ドアコックで客扱いをしていましたよね。

投稿: リニモ1号 | 2009年12月 6日 (日) 09時12分

>リニモ1号さんへ
そういう特殊な扱いの駅があったのですね。私鉄は詳しくないので、存じませんでした。
国鉄時代、中央東線の旧線に東塩尻という信号所に毛の生えたような駅がありましたけれど、そこではホームがないところでもドアが開いていました。勿論事前に、車掌から注意放送がありましたけれど……。

投稿: リニモ1号さんへ | 2009年12月 7日 (月) 10時38分

バスの運転手ですそのレバーを引くと気持ちいいんですよねパシューていうおとが

投稿: 高橋 | 2015年1月13日 (火) 22時55分

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