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2009年4月30日 (木)

『お元気ですか』

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今日はちょっと、しみったれたことを書く。

ので、湿気の多い話を好まれない方はスルーして下さい。

既に新聞やテレビなどでも報道されていることだが、『お元気ですか』のヒット曲を持つ、元タレントの清水由貴子さんが亡くなった。硫化水素を吸ったか飲んだかでの自殺だとのこと。

この『お元気ですか』が流行ったのは、1977年、私が中学2年の時の話である。この歳になってこの曲を聞いてみると、まあそれなりに若い女の子の感情もある程度は理解できるけれど、中学2年当時はそんな感情なんて殆ど判らなかった。歌詞に関してはただ、切ない歌だなあという程度の思いだったが、曲調が何となく好きで、ずっと長いこと忘れられない歌だった。

私は好きな曲があると、FMなどで流れるのを根気よく待っては録音し、「お気に入り」の曲ばかりを集めたテープ集などを作っていったものだ。然し、この『お元気ですか』は全く録音できないまま、私も大人になってしまった。

時移り、音源がレコードからCDへ移行してから、やっとこの曲が入ったCDを見つけた。CBS・SONYの「CD選書ベスト・1975~1977年」というCDで、他にも当時流行った太田裕美さんの『木綿のハンカチーフ』や山口百恵さんの『横須賀ストーリー』などが収められている。2000円という廉価版なので、見つけてすぐに買った。

そうして手に入れた『お元気ですか』だったのだが、歌っている本人が亡くなっちゃ、どうしようもないよね。享年49とのことで、自分と意外に年齢が近いのも驚きだった。よくよく考えてみれば、私が中学2年で、清水由貴子さんが高校3年なら、有り得る年齢差ではあるなと思う。

この歌の中に「私は だけどちょっぴり不幸 不幸感じて 悩んでいます」との一節がある。自ら死を選んだくらいだから、最期は「ちょっぴり」どころの不幸ではなかったのだろう。病気の母親の介護に疲れて、とか報道されていて、つまり介護とかってそれ程大変なものなのだろう。

「死んで花実が咲くものか」との言葉もある。でも、私は、残念ながら清水由貴子さんのことを責められる立場ではない。9年近く前に鬱病に陥った際、自分も大量に睡眠薬を飲んでみた経験があるからだ。もう何でもいいから、この世からオサラバしたかった。だけど、飲んだ薬の量が足りなかったのか、天の神様が「お前はまだここへ来てはならぬ」と言われたのか、兎も角この世へ追い返されてしまった。

鬱病とか、神経症とか、精神の病気にかかった経験のない方から見れば、自殺って愚かしい行為にしか映らないと思う。でも、一旦その経験をしてしまうと、「褒められることではないけど、理解はできるかなぁ……」くらいの心情にはなると思う。だってね、生きることを自分で捨てるんですよ。生きているより死んだ方が楽だと思って、一つしかない命に自らとどめを刺すんですよ。どれだけ、辛く、悲しく、悔しいことか。

そう思うと、易々と非難は出来ないのだ。

勿論、病気が治った今では、自殺を推奨したり褒めたりはしない。ただ、死んでしまった本人の心情も、ちょっとは汲んでやってもいいのではないかなと思う。

清水由貴子さんが亡くなったことで、自分の心の中の昭和が、また一つ消えてなくなった。平成も21年なのだから、いつまでも昭和、昭和と言っていては進歩がないかも知れない。だが、昭和を約25年生きた人間として、やっぱり残念な気持ちは隠し果せるものではないんですなぁ。

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コメント

50才もいよいよ近くなると体があちこちガタがくるようになりました。
もう少し自分の体を大事にしなくてはと思う今日この頃です。
清水さんは同世代なので残念ですね・・・
私は臆病者なので自ら命を絶つというのはたぶん出来ません。
なんとか人生を全うして来世につなげたいなあと思います。

投稿: vanagon714 | 2009年5月 2日 (土) 14時53分

残念な事です。
清水さんは私と同年です。
おじさんも1977年当時は「高校3年生~」でした。

介護は大変なようですね。
自分の親がピンピンしているのを感謝しなければなりませんね。

投稿: N市のT | 2009年5月 2日 (土) 20時58分

>vanagon714さんへ
私も、vanagonさんとはほぼ同年代なので、「体のガタ」、そこここに出没しています。好きで「ガタ」になっているのでないのは、皆お互い様だと思いますが、どうしても体が言うことを聞いてくれないんですよね……(苦笑)。

自ら命を絶つということ、確かに普通の精神状態なら相当な勇気がなければ出来ませんが、心の病にかかってしまうと精神状態が尋常でなくなるのは確かなようです。勇気云々の問題ではなくて、生きることを全て否定したくなってしまうので、逆に死ぬことに焦りさえ感じてしまうように思います。

私は嫁さんがいないし貰う予定もないので、来世に繋げることは出来ないと思いますが、この世へ追い返された限りは自分の命は全うしたいものです。

投稿: vanagon714さんへ | 2009年5月 2日 (土) 23時08分

>N市のTさんへ
あっ、そうか、Tさんはちょうど清水さんと同い年なんですね。で、「高校3年生~」でおられた訳ですね。

介護はかなり大変なようですね。我が家も父が最近今一つ体調が優れないらしくて、私も時折様子は見に行っています。見に行くだけで、他に出来ることは何もありませんが。まだ、母が元気なので、母が殆ど面倒を見てくれています。感謝、です。
共倒れになってくれないことを、切に祈っています。

投稿: N市のTさんへ | 2009年5月 2日 (土) 23時18分

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