« 晩秋の日豊本線にて(3) | トップページ | 寒冷前線通過 »

2008年11月17日 (月)

雑餉隈

タイトルをすんなりと読めた方は、古くからの鉄道通か福岡近辺にお住まいの方ぐらいだと思う。

これ、「ざっしょのくま」と読む。現在、鹿児島本線に「南福岡」駅があるが、これの旧駅名である。手元の資料では、昭和41年11月に現駅名に改称されたそうだ。まだ雑餉隈と呼ばれていた時代に、駅横に「南福岡」と称する電車の車庫ができ、以来ここの駅を起終点とする列車も多く存在するようになった。

少し話は外れるが、私がいつも部屋に溜め込んでトクトクとしている列車のサボ(行先表示板)や愛称表示板にも、1両1両の列車のように所属する場所が決まっている。

例えば、「名古屋⇔東京」と書かれたサボがあったとしよう。そして、名古屋と東京を一日に2往復の在来線の特急があったと仮定する。発時刻は名古屋も東京も朝8時と昼過ぎの15時に発車する列車同士としておこう。そうした時、このサボは、名古屋発の列車にも東京発の列車にも初めから取り付けられていなければ当然のことながら都合が悪い。それならば、名古屋を朝発つ列車に取り付けるサボは、名古屋で管理していた方が便利である。逆に東京を朝発つ列車のサボは、示している内容が同じでも東京で管理していた方が都合が良い。誠に簡単な仮定の例での話だが、サボや愛称板にもそんな次第で「受け持ちの(所属する)駅や車庫」がある。

その所属する場所を、サボなどにも片隅に小さく書いておく場合が多い。誠にマニアックな話になってしまうが、駅や車庫の名前はカタカナの2文字で略して書かれるパターンがある。名古屋なら「ナコ」とか東京なら「トウ」など。このパターンでは濁点は略し、「ょ」や「っ」などの小文字も大文字で示すのが前提になっている。また、場合によっては○の中に漢字一文字で表すパターンもある。名古屋なら○の中に「名」、東京なら○の中に「東」などと書く。例外も多々あるが、これらの略号は、マニアなら大体すぐ判別できる。ただ一般の方には判り難いものも多いので、詳しい説明は略させて頂く。

さて、それで、やっと元の話に戻るのだが。

Dscn

今日、公休日だったので、栄にある鉄道ショップへ出掛けた。そこで上の写真の表示板を見つけたので買ってきたのだが……。

ここで、さいぜんの話に出てくる「所属箇所」と思われるものが左下に書かれているのがお判り頂けると思う。「○サマ」と云う奴だ。先程の話で言えば、「カタカナ2文字で所属箇所を示す」方のパターンである。因みに前提を申し上げておくと、この種別板は北九州地区で使われていたものとのこと。

北九州地区で、列車の起終点になるところで、略すと「サマ」になる駅はどこだっけ?と考え、鉄道オタクの私にはすぐ判断がつくことになっている。「ああ、雑餉隈(ザッショノクマ)だな」と。

先程書いたように、雑餉隈駅が南福岡駅に改称されたのは昭和41年の話。だから、それ以前から使われていたものということになる。ざっと40年以上は経っている代物だということも判る。

40年以上経っていても、錆や塗装の剥がれなどはそれ程ない。大体が、今時に「サマ」を所属とした表示板など中々鉄道ショップを探しても見つからない。そして、値段を見て「ウン、これなら納得行くな」と思えたのでご購入と相成った。

鉄道マニアの方以外にはどうでもいいような話になってしまったが、どの趣味の世界にもちょっとした専門知識はあると思う。それの「鉄道版」のお話だったと思っておいてくだされ。

|

« 晩秋の日豊本線にて(3) | トップページ | 寒冷前線通過 »

国鉄・JR」カテゴリの記事

コメント

南福岡になってから車体表示は「門ミフ」、最近は「北ミフ」になっていますね。
札幌在住時は、札幌駅の棚に置いてあるのは○札、札幌運転区のものは○手と書いてありました。

今や幕やはとんどLEDになってしまったので、地方に行ってサボ入りの気動車を見ると嬉しくなりますね。

投稿: N市のT | 2008年11月18日 (火) 10時56分

>N市のTさんへ
資料を読んでみたところ、南福岡電車区が出来たのは、昭和36年のことだそうです。でも駅名は雑餉隈のまま。だから、電車の車体標記は初めから「門ミフ」だったと思います。サボの方は、駅持ちのものは「サマ」となっていた訳ですが、電車の行先の「雑餉隈」って何処なんだと地元で駅員などに質問が相次いだそうで、そのために昭和41年に駅名改称となったそうです。

札幌では「駅持ち」が仰せの通り○札、「運転区持ち」のものは手稲なので○手となるようです。

サボも本当に少なくなりましたね。北海道と、南九州の一部だけじゃないでしょうか。あ、本州だと中国地方にごく一部残っているようです。ま、これも時間の問題かと……。

投稿: N市のTさんへ | 2008年11月19日 (水) 00時47分

ありがとうございます。
駅名の方が後に南福岡になったのですね。

サボもキハ40系列がなくなると廃止ですかね。
キハ40でもLEDのもありますから長い事ないですね。

投稿: N市のT | 2008年11月19日 (水) 11時03分

>N市のTさんへ
そうですね。キハ40系がサボに関しては最後の砦でしょうね。
「中国地方」と書いたのは、新山口に山口線関係のサボが僅かに残っているだけのことで、現在では山口線がLED化の進む広島車両所の車両で運転されていますから、本当に時間の問題だと思います。

あと、北九州にも僅かに残っていますね。キハ40系で運転される日田彦山線や後藤寺線の一部の列車で。これもいつまでもつかなあと云う雰囲気ですね。

残るは、結局北海道だけでしょうか?

投稿: N市のTさんへ | 2008年11月20日 (木) 00時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1088631/25425046

この記事へのトラックバック一覧です: 雑餉隈:

« 晩秋の日豊本線にて(3) | トップページ | 寒冷前線通過 »