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2008年10月 2日 (木)

昔日

「しゃくじつ」と言っても色々あるけれど、これは私がバスの乗員になる以前の話。

私は大学2年の時、クラブの先輩の紹介で、とある雑貨問屋の倉庫でアルバイトを始めた。当初の話では、スーパーへ配達に出るトラックの助手とのことだったので、外仕事の好きな私は喜んで話に応じた。

仕事を覚えるにつれ、倉庫内でスーパー各店への荷物を作る荷出しの作業もやらされるようになり、そちらはちょっと不満だった。私は内勤が苦手で、外へ出る仕事なら大体のことは好きな性分だったからだ。

何れにせよ、その問屋の倉庫で学校を卒業するまでバイトし、学部研究生の終了後一旦就職したものの、約束と違う事務仕事オンリーだったため、また1年少しでこの問屋の倉庫へ出戻ってしまった。都合、この倉庫で5年近くお世話になった。出戻っている1年半の間にバスの運転免許を取り、結局ここを本当に“卒業”してからは、自分の好きなハンドルを握る職に就いた。

ハンドル人生になって、既に20年以上が経つ。その出発点と言うかきっかけは、この問屋の倉庫だった。配達のトラックの運ちゃんたちが皆いい人たちで、楽しく仕事できたからである。先輩がこの倉庫のアルバイトを紹介してくれていなかったら、私はもっと別の人生を歩んでいたに違いない。

それから長いこと、この倉庫の方へは出向かなかった。家からそう遠くではないのだが、用事がある方面ではないので通りかかることもなかったのである。

先日、久しぶりにその倉庫の横を通ったら驚いた。倉庫は解体され、整地作業が行われていたのだ。

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現在の私の原点は、あっけなく更地となっていた。20年以上の月日が経つのだから、仕方もあるまい。跡地には何が建つのだろうか。ちょっとだけ、興味がある。

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コメント

20年も経過すれば変化していて当然ですね。
かえって何も変化していない方が珍しいですね。
おさかなさんの原点が消滅してしまってちょっと淋しいですね。
ちなみに私の原点も無くなって、スーパーの駐車場の一角になっています。

投稿: N市のT | 2008年10月 4日 (土) 11時46分

>N市のTさんへ
時、と言うよりも時代といった方が雰囲気があるでしょうか。ともあれその「時代」が、景色も建造物も人も変えていってしまいます。まさしく「色即是空」です。
ただ幸い区画整理は済んでいる所ですから、跡地に何が出来るにせよ「自分がいた空間」は残るようです。
自分の学生時代が、もうそんなに昔になってしまったのかなあと、しみじみ思いますね。

投稿: N市のTさんへ | 2008年10月 4日 (土) 22時37分

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