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2008年9月14日 (日)

このサボを買った理由

Dscn

今日も帰りは遅いけれど、幸い明日が祝日のため、仕事も休日のダイヤローテーションになる。で、遅いながらにちょっと気分的な余裕がある。

家に戻ると、余裕がある時は部屋に飾ってあるサボを架け替えたり、それなりに一人暮らしを楽しんでいる。で、ちょうど今日はこう云うサボが順番で登場した。予め書いておくと、これは「るべしべ」と読む。これも北海道の地名だ。

列車の行き先は、国鉄・JRだけでも日本全国様々なものがあるから、行き先を示すサボにも何万、いや何十万と云う種類のものが存在しただろう。以前はこういうものを扱う業者も少なくて、あるものを手当たり次第買い集めていた感じがあるが、持ち数が3~40枚を越えた頃から、なるべく自分の思い出にあるもの、或いは実際に乗ったり行ったりしたものを集めるようになった。このサボもそうしたものの一枚だ。

私が小学生の頃、道徳の教科書に一つの出来事が載せてあった。はっきりとは覚えていないがおおよその筋を書いておく。

『北海道の小さな町で、肺壊疽になった患者がいる。大至急血清が必要なのでヘリコプターをその町に向けて飛ばしたが、霧か何かで視界が悪くとても病院の近くには降りられない。暫く旋回したが無理なので引き返しにかかると、少し離れた所で小学校の校庭が見え、多くの児童が遊んでいた。咄嗟にヘリの乗員が血清を箱につめ「この箱を大至急、留辺蘂の駅に運んでください。駅から急行に乗せて○○の駅まで運び、町の病院に届けるよう手配してください」と手紙をつけて、小学校の校庭に低空旋回しながら落とした。間近を飛ぶヘリから投函物があったので、早速児童が集まるとこの手紙が付いていて、箱はすぐに職員室へ持っていかれ、教師が大至急で留辺蘂駅へ連絡・急行を待たせて血清は無事に小さな町の病院へ届けられた。ヘリの乗員・児童たち・教師・そして国鉄職員の見事なリレーにより、壊疽の患者は一命をとりとめた。』

こんな内容だったと思う。それを読んだ時、留辺蕊ってどんな町かな、大人になったら行ってみたいなと思っていた。長じて、石北線に存在する留辺蘂駅を通ったけれど、こんな小さな町にそんな大きな物語が隠れているのかなと思うほど、こじんまりとした町だった。ただ、命の大切さを教えるのに十分な内容の話で、町の大小には関係なく私の心に「留辺蕊」の地名は深く刻み込まれた。

冬は雪の深い町で、このサボも雪を払いのけるためにかなり痛んでいる。でも、心の中の「留辺蕊」の文字は、きっと一生痛むことはないだろうと思っている。

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コメント

留辺蕊の語源はアイヌ語ですね。北海道の地名はアイヌ語が多いです。
SL現役時代は同業者で賑わいましたね。
今年の1月末にDD51PPを撮影に行って来ましたが、ひっそりとしていました。
DD51PPもJRFでは止めたいらしいです。

サボを入れて走っている列車も今では少なくなりましたね。
方向幕やLEDでは味がないですね~。

投稿: N市のT | 2008年9月15日 (月) 10時54分

北海道の地名は殆どアイヌ語の当て字ですね。留辺蕊も早速調べてみたところ「ル・ペシュペ」の音訳だそうで、意味は「路を下る所」だそうです。北海道に魅力があるのは、こうした本州とは全く異なる地名の響きも大きな要因だと思います。

知らぬ内に、DD51PPは止めてしまったのですか。残念。来年の初夏に撮りに行こうと思っていたのに。

サボって、北海道と九州の一部と、あと何処に残っていますかね? 山口線と八戸線と、あとは……。

投稿: N市のTさんへ | 2008年9月15日 (月) 22時44分

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